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こんにちは。

最近尿管結石の症例も多いことから、今回はその手術の一つであるSUBシステムについて紹介していきたいと思います。

前回の尿管結石の症例紹介のところでも言及したように、猫の尿管結石に対してはさまざまな手術が試みられますが、最終手段としてSUBシステムを選択する場面があります。

具体的には、尿管閉塞の原因が明らかな結石だと判断できない場合や、結石による閉塞の位置が腎臓に近すぎる場合などで実施します。

SUBシステムに関しては、まだ臨床で使用されるようになってからの日が浅く、長期的な合併症などに関しても報告が少ないというデメリットがありますが、システム自体の改良も重ねており、当院での使用例も多くなってきました。

実際の症例です。

写真での丸で囲ったところに、レントゲンでも結石があるのが確認できます。

この症例では結石の位置が腎臓にかなり近いところにあり、尿の排泄障害を起こし、急性腎不全になってしまっていました。

術後の写真ではこのようになります。

管がいっぱいありますが、この管が尿管の代わりとなり尿路を確保してくれます。

術後は尿もしっかり出るようになり、順調に回復してくれました。

今後は定期的な洗浄など、ある程度のケアは必要にはなりますが、SUBシステムにより今まで救えなかった急性腎不全の猫ちゃんも助けることができるようになったと実感しています。

SUBシステム自体も改良が加えられ、どんどん合併症のリスクも減らせれるようになってきています。

SUBシステムに限らず、まだまだ進歩する獣医療のなかで、これからも救える症例がひとつでも増やせるように日々精進していきたいと思います。